2018年06月19日

カーネーション

歴代のNHK朝の連続テレビ小説で個人的にトップ3に入るであろう最高傑作『カーネーション』が、いま夕方に地上波で再再放送されています。

本日放送ぶんは主人公・糸子(尾野真千子)の神戸のおばあちゃん(十朱幸代)とおじいちゃん(宝田明)が、岸和田の糸子の家をたずねてくる回。
帰り際、糸子はおばあちゃんの「もんぺ」に目をとめる。

糸子「おばあちゃん、なにそのもんぺ」

日本が太平洋戦争に突入し、女性の国民服は「もんぺ」との政府のお達しがあったご時世。
ちなみに昭和16年当時の女性にとっても、もんぺはもんぺ。
あくまで「ダサい」という共通認識だったようで。
ええとこの跡取り娘として生まれ、おしゃれで華やかなことが大好きなおばあちゃんといえどもダサもんぺにならざるをえなかったのですが、糸子の言葉にニヤリと笑っておばあちゃんは言う。

おばあちゃん「ええやろー、大島や♡」
おばあちゃん「うちが持ってる大島のなかで、一番エエやつもんぺにしたってん!」

「そんな高いもんをもんぺにて、なんちゅうもったいないことを!」
驚く周囲を尻目に、おばあちゃんは続ける。



辛気くさい言うんをバカにしたらあかんでー。
辛気くさいんはおっそろしいほど寿命縮めるんや。


神戸のおばあちゃんみたいな大島紬でなくてもいい。
毎日の生活のなかで、ちょっと心が浮き立つような。
自分が本当に「きれい」と思えるものをそばにおきたい。

そんなごく普通の女心がこのセリフに凝縮されてます。
たとえ非常時といえど、その気持ちをなくしてしもたら生きてる意味ないんちゃうん!
と私もおばあちゃんと同じように関西弁で思うのです。

脚本家の渡辺あや氏は、ほんとにすごい。  

Posted by いのうえさきこ at 23:24常なる日々