2018年05月19日

ハングマン



『ハングマン』@世田谷パブリックシアター。
マーティン・マクドナー脚本×長塚圭史演出

イギリスでかつて「二番目」に腕利きだった絞首刑執行人(hangman)のハリーが経営するパブで、家族やなじみの客を巻き込んで繰り広げられる、ブラックコメディ。
とにかくセリフ量が膨大で、マクドナーの書く、いかにも英国人が使いそうなシニカルな言葉の海におぼれまくった3時間弱でした。

新感線や「おっさんずラブ」の笑いが


なら

こちらの「ハングマン」は

こんな感じ。

こういう静かで皮肉っぽい味わいの芝居にはなかなか出会えないので、好きな人はかなりお好きかと。
長塚圭史のクールな演出も、こういうちょっと斜に構えた脚本だと生きますね。
私はけっこう好き。面白かったです。

家族愛は一応あるんだけど、そこそこクズでちょっと狂気をはらんだ男ハリーを演じるのが田中哲司。
笑えるぐらいキャラにハマってます(褒めてます)。

前職である「ハングマン」の誇りにかけてしでかしてしまうとんでもない事件も、真実には近づかないまま放りっぱなし投げっぱなしな感じのラストへとなだれ込むのですが、人生のありとあらゆる局面も、だいたいはこういう感じで、明確な決着なんかつかないままなんとなく、ただぼんやりと過ぎていくものだよな…
と、そんな厭世的なことを感じてしまうお芝居でした。
  

Posted by いのうえさきこ at 23:59常なる日々舞台