2011年05月23日

ダジャレイ夫人の恋人(定番)

ただいま「you」(集英社)で必死に連載中「文学男子ーBUNDAN」は『曾根崎心中』から『リア王』ときて、現在発売中に掲載『レ・ミゼラブル』と、ヘビィな作品が続いておりますが、10回目に取り上げる作品は『チャタレイ夫人の恋人』。

昔ショーン・ビーンが出てる映画を観たような観てないような。
というか、観たはずなんですが内容をすっかり忘れてまして、原作読んだのは今回が初めてです。

で、ふと思いついてショーン・ビーンを検索してみたら、別人のように容姿が変貌していました。
過去好きだった男子の思い出っていうものは、ヘタに掘り起こさないが吉ですね。


でも、中年だってときめきは大切よ。
と、期待をもって読み始めたのですが、あれ、想像していたよりエロくないです。
たぶん情事のあいだじゅう、特権階級と労働者階級との対比とか、リベラリストの皮をかぶった貴族の本性とか、性行為を通じて自然に回帰するとか、まあとにかく非常にアカっぽいことを哲学的テーマにのっけて喋りまくっているせいだと思いますね。
一方でこんなこと喋りながらもやることはやってるっていうのがなんとも。
「左翼はセックスにフリーダム」という偏見も更新されてしまいましたよ。

でも小説そのものはとっても面白く一気読み。
中学生のときに読んでおけば、もっとめくるめく体験ができたかも、と思うと少し残念ですが、町内に1件しか本屋さんがなかった田舎の中学生女子にとって、顔見知りのおっちゃんからこれ買うにはハードルが高すぎたでしょうからしかたない(それとも中学校の図書館にはあったのでしょうか。『ヰタ・セクスアリス』と『デカメロン』がしょっちゅう借り出されてたのは覚えてるけど)。

というわけで次回「文学男子ーBUNDAN 『チャタレイ夫人の恋人』編」は、6月1日発売号に載ります。読んでやってください。

で、あんまりにもこってりした作品が続いて脳が疲れたので、次はさっぱりめの短編行きます。
取り上げる作品は、世界中から愛されているアメリカの某大作家が書いた、ほぼすべての人が読んでる某短編小説。
ちなみにこの某大作家、私と誕生日が同じです。

同じ誕生日なのに、なにこの違い。
世界なんてぜいたく言わない。
日本語圏で5万人ぐらいの人に愛され(訳:本買ってもらえ)ればいい。

ぜいたく言うだけならタダですからね。  

Posted by いのうえさきこ at 14:02常なる日々