2014年01月08日

一年の計は簡単になり

仕事始めは世間一般にならって6日からだったのですが、今年はお正月から少々プレッシャーのかかる出来事がありました。

帰省前、兄からの突然の電話。

「○○(兄の娘。つまり私の姪)の同級生の女の子が、漫画とかイラストとか描く仕事したいらしいんやけど、おまえのこと○○から聞いてて興味ある言うてるから、なんか話したってくれへん?」




わからんけど。
漫画の仕事の話とか? 収入の話とか?



兄はバリバリ理系のくせに、門外漢の話については大変ざっくり。
収入って何ですか。「進撃の巨人」が何千万部売れてるとかそういう話でしょうか。

と一瞬やさぐれてみたりして。

売れてる漫画家さんなら大なり小なり頼まれるであろう類いの話でしょうが、私レベルではめったにない出来事。
しかも真っ白なキャンパス状態の中一女子にうっかりしたことを言って、有望な若人の道行きをゆがめてはならじ!
と、かなり緊張して当日を迎えたわけですが。

最近のお若い方はしっかりしてます。
当日現れたのはボキャブラリーも豊富だし、気遣いもあるし、話してて大変気持ちのいいお嬢さん。
いやーしっかりした子だわー。息子がいたらお嫁さんに来て欲しいわー。

などと、地元銘菓たねやのマドレーヌをつまみながら、絵を仕事にすることへの自分なりのアドバイスなどを織り交ぜつつおだやかに歓談。
話の流れで、同じく絵(まあいわゆる漫画なわけだが)の好きな彼女のクラスメートの話になり。
その中一女子がニコニコ笑いながら言うのです。

「クラスの漫画好きはみんな中二病だから」

かつてまごうことなき中二病だった私は一瞬沈黙。

ここで同席していた兄が私に


そりゃお兄ちゃんは知らないだろう。
小中高と常に成績優秀でサッカー部でFWで、最終的に誰が聞いても知ってるいい大学出て、あげく一流企業に就職して、エリートにありがちな社会に出てつまづくパターンもなく、なぜか常に格上年上に好かれて引き立てられる存在のリア充で。ってきっとリア充とかも知らない真のリア充。


っていやいや、こんないもづる堂々巡りをやりたいわけではなく!

個人によっていろいろ解釈はあると思いますが、私が罹患した中二病のざっくりした諸症状は以下の感じで

大人は信用できない。


自分は特別である。


やればできる。


…この病はすでに寛解したと思っていたが、ちょっと自信がなくなってきた。

ちなみに、アングラ芝居と京大西部講堂ライブにどっぷりのめりこんでいた20代の暗黒時代
「あけましておめでとうございます。
○○様のご健康とご多幸をお祈りしております」
みたいな文面も「ひねりがない!」とかのたまって、わざわざあいさつ抜きの年賀状とか出したりしてました。

中年になった今は思います。
たとえ定型文だろうが、中二病をこじらせた人間にも健康と幸せを願ってくれるって、なんてありがたいの。


最後まで読んでくださったやさしい皆様のご健康とご多幸を祈って。
本年もよろしくお願いします。  

Posted by いのうえさきこ at 17:59常なる日々

2013年10月31日

雑草男の世界一

おめでとう!上原。

  

Posted by いのうえさきこ at 18:20常なる日々

2013年10月17日

はじめてのALS○K

我が家には飲むための酒しかおいてません。
当然と言えば当然ですが、つまるところ、料理酒というカテゴリーがないのです。

なので料理には、うちにある酒のなかでも手頃なお値段のものをちょこちょこ使用していたのですが、先日サバ味噌を作ろうといたしまして。



いや、酒はもちろんあるんですが、私の経済力レベルで、料理用に使っていいと思えるほどの価格帯の日本酒がすべて切れていたのです。

信奉する小林カツ代先生レシピのサバ味噌は、サバ1尾に酒を1カップ使用するので、吟醸や純米酒などあまりにもったいなさすぎる。


写真ゼロでイラストもちびっとしか載ってないですが、どれを作ってもはずれなし、の名著。
嫁入り道具にもおすすめ。

1尾298円で買ったサバにわざわざワンカップを買いに行くのもいかがなものか。
というわけで一口飲んで放置していた芋焼酎を代用することに。




カツ代先生のサバ味噌レシピは下ゆでがポイントなのね。


鍋を火にかけ煮汁が沸騰し、いざサバを投入、という段で。

ビーッ、ビーッ
ビーッ、ビーッ
ビーッ、ビーッ
ビーッ、ビーッ

ガスが漏れています。
ガスが漏れています。
ガスが漏れています。
ガスが漏れています。


部屋中にとどろきわたる警告音。
窓を全開にしても、換気扇最強にしても止まらない。
5分後、アルソックのお兄さんにインターホンを押されていました。




みりんと焼酎のアルコールに、探知機が反応したという顛末です。

とりあえず、うちのマンションの警報機とアルソックはいい仕事している。
久々に守られてる感を覚えた秋の夜長なのでした。

あ、サバ味噌は無事おいしくいただきました。
  

Posted by いのうえさきこ at 16:23常なる日々

2013年09月25日

潮騒のメモリー回収回

本日は「あま絵」を描く人続出だとは思いますが、
潮騒のメモリー〜鈴鹿ひろ美ver.を記念して。



朝から顔面ぐしゃぐしゃです。
フルコーラスありがとう!
ここにきての若春子の成仏と、歌詞の回収にも涙が止まりません。
「火=ストーブ」、「水=ミズタク」の回収はあるのでしょうか。
月末はほんと、どうしようもないほど仕事がどん詰まりなのですが、ちょっと元気でました。

さて、仕事に戻ります。

  

Posted by いのうえさきこ at 08:56常なる日々

2013年09月13日

9月11日に生まれて

当日の朝、ぼけぼけの頭でメールを開いたら、いろんなところ経由で誕生祝いのお言葉が。
いやもちろん忘れていたわけではなく、


とか思いながら迎えた誕生日ですが、たくさんの人に「おめでとう」と言ってもらえるとやっぱり嬉しいものです。

実は最近、身内が長期の検査入院になってしまい。
いずれにしろ外科手術必須ということで相当やきもきさせられていたのですが、さんざん濃くてダメージの多い検査を受けさせられ、お高い検査費用をかけたあげく、結局これといった決定打が見つからず。

でも数値的には首をかしげるデータばかり出てくるらしく、お医者さんからも
「いや〜、どうしてもってお願いされたら(お腹)開きますけどね?」
と言われてしまい。

とりあえず当分は引き続き経過を見守りつつの退院とあいなりました。

一方でふりかえると我が身のしぶといまでの健康っぷり。
ご先祖さまや家族の姿を思い浮かべ、おのれの人生がけっこう長きに渡りそうな予感に震え、生命保険の内容を見直し始めた今日この頃です。
ひとまずは次の東京オリンピックまでは東京でしぶとく生き続けたいと思います。

これからもよろしくお願いします。
  

Posted by いのうえさきこ at 01:14常なる日々

2013年08月12日

今月のボツ原稿



久々の更新がボツ原稿というものなんですが、とりあえず採用された原稿のおかげできょうも生きてます。
ボツ理由はドラマ化にあたり、「暴力」表現がアレンジされているから、らしいです。
まあ藤ヶ谷くんには拳は似合わないですもんね。うんうん。

で、この『仮面ティーチャー』の原作はご存知『GTO』の藤沢とおる先生。
ご本人には飲み会やビースマイルの活動で何度かお会いしてますが、まあ非常に穏やかで、私の酔いに任せた失礼千万なふるまいに、いつもニコニコ笑い、中年女が恥をかかないよう気まで使ってくださる仏のようなキャラクターです。

漫画が面白い上に性格もいいって。
元は同じ素粒子で形成されている人間とは思えません。
私だったら漫画が面白ければ性格が悪くなることなどいとわないのに。
と、あれこれ連載が終了して考える、暑すぎる2013年・夏。

次回作のネームも同時にあれこれ考え中です。
  

Posted by いのうえさきこ at 16:48常なる日々

2013年04月06日

『趣味の部屋』

豪雨で渋谷の坂という坂が川になった一日。
『趣味の部屋』鑑賞でパルコ劇場。

『相棒』好きで『リーガル・ハイ』好き、ならば周知の古沢良太脚本&映画『クローズド・ノート』の行定勳演出。
出演は中井貴一 戸次重幸 原 幹恵 川平慈英 白井晃。

間違いないと思って観に行ったら、やはり間違いなかった。
ミステリ仕立てなのでネタバレはできませんが、最大値の期待に全身で応えてくれたエンタメ作品でした。
手放しでおもしろかった!

全体の構成は演劇オタならず、古書オタ、ガンダムオタをくすぐりまくった「あるある」なつくりとなってます。
TEAM NACSの戸次重幸が演じる「趣味を探し求め、今はクロスワードパズルを趣味にしようとしている男」の、情けない存在感もひときわ際立っておりました。

観劇後感は、それこそ巨大なジグソーパズルのすべてのピースがカチッとハマったときの爽快感。そしてなんともいえない虚脱感。という感じでしょうか。

…まあ私自身は大きなジグソーパズルを完成する気力も能力にも欠けているので、真にそういう気持ちになるのかどうかは知らないのですが。

フィクションを観て他人の「趣味」の喜びに同調できる。
古沢良太の脚本の凄さに、またしてもやられてしまった。

キーワードはThe Show Must Go On.
作る方も演じる方も観るほうも、趣味だろうが仕事だろうが。
始めてしまったからには続けなければ、真実はつかめないのかもしれません。  

Posted by いのうえさきこ at 23:59常なる日々

2013年04月03日

般若の心境



花粉のせいとばかり思っていたら風邪だったり、反応するのはスギ花粉だけと思っていたらヒノキにも諸症状が出たり、とはいえお花見は外せないのでウキウキとお酒を飲んでいたらまた鼻水が止まらなくなったり。
と、毎年ありがちな繰り返しをしているうちに4月になってしまいました。
きょうのような雨の日は、おっさんのようなくしゃみも止まり、いたって平穏です。

月刊「YOU」で集中連載中「文学男子ーBUNDAN」ですが、次回15日発売のテキストは我ながらチャレンジャーの『般若心経』を取り上げてます。
おそらく日本で一番詠まれているであろう教典です。
主人公の文学男子は、観音菩薩様。


↑描いた観音様はこんなん。

当然ですが、美しく慈悲深い男子です(厳密には観音様は性別を超越した存在らしいですけど)。

お釈迦様はストイックで孤高で気高い理系男子ですが、観音様は我々庶民の気持ちに「大丈夫大丈夫」と寄り添ってくれるやさしい文系男子。

もともと空っぽの脳みそに「般若心経」の「空」の概念など説明できるわけもありませんが、観音さまの魅力がちょこっとでも伝わるといいな〜と思って描きました。ぜひ読んでやってください。

ちなみにタイトルの「般若」というのはいわゆる仏教用語における「智慧」的なニュアンスでして、決して

    画像無断転載

こういう状態のことではないです。はい。
平たい顔族の私にとっては、これぐらいハッキリした顔はちょっとうらやましいですが。


『文学男子ーBUNDAN-』(集英社刊 税込980円)

  

Posted by いのうえさきこ at 12:45常なる日々

2013年03月20日

春runrun

WBCの総集編VTRと帰国会見観てたらあらためて涙と鼻水が。
もちろん花粉症の鼻水とは別物です。


ときどき神田川遊歩道を走っています。



南こうせつの歌う「神田川」の歌碑もコース途中にあったりしますが、実際の神田川は特に風情もなく、コンクリートで護岸されたU字構の非常に地味な川です。
しかしながら今の季節は別。
両岸にびっしりと植えられたソメイヨシノの、



という本番直前のワキワキ感が、側を走っているだけでひしひしと伝わってくるのです。
そのワキワキ感に伴い、通常



と発泡酒片手にブツブツつぶやいているおっさんしか座っていないベンチスポットに、桜目当てのオシャレなカメラ女子が出現したりして、



そんなとこらへんにも



と感じるわけです。

川はちょうど中野区と新宿区の境界線にもなっているので、両岸から見る景色は似ているようでちょっと違います。

花見の人気スポットはやはり中野区と新宿区の両岸からこぼれるように咲き乱れているエリアなのですが、数百m、新宿区側にしか桜がないエリアがあり、私はほんの数年前までそこを走るとき



とか思いながら走っていたのですが。



この中野区側エリア、桜はないものの、ちょっと前まではジンチョウゲがすさまじく香っていたし、今の時期はコブシの白い花が愛らしいし、新宿側の桜が散った後の5月6月にはツツジやクチナシやアジサイが彩りを添えてました。
名前は知らないのですが、夏も秋も白やマゼンタピンクの小さな花が咲いていた記憶があります。
思い起こせばこの冬は寒椿が見事な花をつけていた。

あ〜だから私はこのジョギングコースが好きなんだ。

と、今なら思えます。
パーッと派手に咲いて、パーッと華やかに散る美学もあり。
ときどき犬におしっこかけられても文句言わず、地味だけどニコニコひっそり脇道に咲く美学もあり。



「文学男子ーBUNDAN」に登場する『車輪の下』の主人公ハンスは、親や教師から刷り込まれた価値観と自分の気持ちとのギャップに悩み、大きくコースアウトした後、若くして死を選んでしまいます(流れ的には事故死なんですが)。
地味でも自分なりに戦い、文句言いつつ生まれた限りは生きていく。
そういう花の咲かせ方もあるってことを、ハンスが知っていたら人生大きく変わっていたろうになあ。

もっとも文句言う相手は、目に見えた方がいいですけれど。


『文学男子ーBUNDAN-』(集英社刊 税込980円)
  

Posted by いのうえさきこ at 02:46常なる日々

2013年03月18日

ラストホープ



嵐の相葉君主演『ラストホープ(THE LAST HOPE)』の舞台挨拶取材に行って来たとき、オマケにいただいたマスクです。
中学時代から鼻炎だの寒冷じんましんだの、筋金入りのアレルギー体質の私。当然花粉症にも人より先んじておりますが、今年もマスク&目薬消費量がハンパない感じ。

普通の使い捨てマスクにLAST HOPEとスタンプが押してあるだけですが、このマスクだけは、なんとなく使えず手帳の間に温存してあります。まさに頼みの綱(LAST HOPE)。

違いますけどね。


「文学男子ーBUNDAN」のなかの「THE LAST HOPE」といえば、やはり「レ・ミゼラブル」のスーパーヒーロー、ジャン・バルジャン。

身体能力と心肺機能の高さはオリンピック選手級だと思われますが、その能力が中年になって花開いたというのも、注目すべきところだと思います。
中年期をいかに生きるべきか。そもそも生きるとはなんなのか。
大量の鼻水たらしながら、ぼんやりした頭で考える日々です。

  

Posted by いのうえさきこ at 10:15常なる日々

2013年03月11日

茶事deチャージ

2年目の3月11日。

葉月京先生のお誘いで、宗和流の茶事にご招待いただきました。


すてきな巻き紙の招待状。
こう、次の文面がはらり、はらりと現れるお手紙ってなんかコーフンしますね。

大寄せの茶会には参加したことはあるものの、本格的な茶室での茶事のフルコースは生まれて初めての体験。
5時間もの長丁場が本当にあっという間。
懐石、濃茶、薄茶の流れが、次の展開に目が離せない華やかな三幕もののお芝居を観ているかのようでした。

ご亭主である宇田川宗光氏の、果てしなく広がるオタク話に興味はつきず。
その場その場でとことんくつろがせてくれる細やかなおもてなし手腕に、帰宅してずいぶんたってから

と気づかされてます。

私も人に、こんなふうに接することができる人でありたい。

そう感じた2年目でした。
  

Posted by いのうえさきこ at 23:59常なる日々

2013年03月02日

今月のボツ原稿



いやいや、こんな画像をアップしている場合ではないのですが。

「文学男子」と書いて「ぶんだん」と読む『文学男子ーBUNDAN』(集英社刊 税込980円)絶賛発売中です。
新宿のブックファーストさんでは平積みしていただいているという目撃情報がございます。
お近くの方は、ぜひお手に取ってその表紙のかわいさをお確かめください。
そして中身も…きっと面白いはず。
描いた私が言うのだから間違いない!はず。

当然ですが、刷り部数は多くはありません。
言い方を変えれば希少です。
でも、今ちょっと不安になってWiki見たら「欲望される量に比べて利用可能な量が少ない状態」と書かれてありました。
ああ、それだとちょっと違うかもしれない。

昨日は春一番がふきました。
私も一泡、じゃなくてそよ風ぐらいは吹かせたいと思う今日この頃です。  

Posted by いのうえさきこ at 10:58常なる日々

2013年02月16日

『ホロヴィッツとの対話』

『ホロヴィッツとの対話』を観にPARCO劇場。
『コンフィダント・絆』、『国民の映画』に続く、三谷幸喜作・演出による“海外芸術家シリーズ”の第3弾。
今回も前から4列目。上手寄りの良席。



渡辺謙のなんと12年ぶりの舞台出演&和久井映見の初舞台+手練の段田安則&高泉淳子というキャスティングは、話題性においてもスター性においても文句のつけようなし。
実際4人こっきりの出演者なのに、劇場ロビーの胡蝶蘭率は過去観たお芝居のなかでもダントツ。強い香りが劇場中にただよっておりました。
加えて三谷幸喜が描く「脚光を浴びるアーティストとそれを支える裏方との人間模様」設定。おもしろくないわけがなく、皆達者でそれなりの充足感はあったのですが。

『コンフィダント・絆』(ちなみにこの作品は画家であるゴッホ、ゴーギャン、スーラ、シェフネッケルの友情、というかドロドロを描いた舞台)を観たときのような、



あらゆる感情が揺り動かされるような、うわーっっとした感覚は最後まで出てこず。
画家と音楽家という部分での、共鳴度合いの違いか、あるいは期待値が高すぎたのか。

モヤモヤしつつ、でも謙さんはさすがの存在感。超かっこよかったねえ~重厚だったわ〜グレートよねえ〜ライブでいいもの観せてもらったわ〜と終演後友人たちとあれやこれや語っていたときにふと1人から出た言葉。

「謙さんの役、中井貴一でも観たかったかも」

……ああそれだ。これは貴一さんでも観てみたかった。

渡辺謙の演じるフランツには(私の渡辺謙さんへのグレイトなイメージのせいで)、大天才に振り回され、妻との板挟みにアタフタする「小市民」感がいまいち感じられなかったのです。
変な話、ルックスも佇まいもムードも、渡辺謙はかっこ良すぎる。
中井貴一も本人はとてもスタイリッシュですが、彼には軽やかさがある。
これはもう誰が悪いわけではなく、三谷脚本との相性なんでしょうね。

全体通してコミカルな展開の中、唐突に重い事実が明らかになるシーンもあるのですが。
重いテーマを重厚にではなく、「軽く」表現するってやっぱりとてつもなく難しい。

「軽さ」の重さをずっしり感じた芝居でした。

ここから宣伝↓↓↓

夏目漱石は神経衰弱(当時の病名)をはじめ、強迫観念、肺結核、胃潰瘍、糖尿病と、本人は死ぬまでありとあらゆるストレスにまきこまれた一生でしたが、『坊ちゃん』の文体は非常に軽やかで読みやすい。
軽さの中に文豪の偉大さを感じる作品です。



  

Posted by いのうえさきこ at 23:59常なる日々

2013年02月16日

どうかBUNDANと発音してください。

月刊『YOU』絶賛発売中です。
3号連続集中連載の初回『文学男子ーBUNDAN』のモチーフはアレクサンドル・デュマ・フィス作『椿姫』。
19世紀に書かれた恋愛小説ですが、男女間のもめごとの種というのは、大昔だろうが平成だろうが、貴族だろうが平民だろうが、フランス人だろうが日本人だろうがちいとも変わらないのだなあ、と思わせてくれる傑作です。

ちなみに次号『文学男子ーBUNDAN』のモチーフは芥川龍之介作『河童』。
『河童』の書き出しは


どうかKappaと発音して下さい。

という、ちょいシュールな一文で始まります。
私も『文学男子ーBUNDAN』の冒頭に

どうかBUNDANと発音して下さい。

とか書けば少しは格調高くなったかも…と下種なことを思ったりしましたが、なんにせよ単行本制作はもう手を離れてあとは発売を待つのみ。
いまの私にできることは、イケメン河童をたくさん描くという素敵なお仕事を遂行することのみです。


  

Posted by いのうえさきこ at 12:28常なる日々

2013年02月13日

今月のボツ原稿



どんな文章でもどんな絵でも、後で見返すと「なんでこんなの描いたんだろう」と思うことは、ままあることです。

明日はいろいろなところでチョコレートが飛び交うのでしょうね。みなさんの成果を祈ってます。

さて、貧しくせつなく美しいカップルのプレゼント交換(季節はクリスマスですが)といえばO・ヘンリー作『賢者の贈り物』。
もちろん「文学男子ーBUNDAN」でも取り上げてます。

金がないなら身の丈に合わんプレゼントなんか買わんでええがな、と思うのは宗教観の違いでしょうか。
そもそも妻が買ったプラチナの鎖って金時計と合わんがな、と思うのは私のセンスが古いのでしょうか。

  

Posted by いのうえさきこ at 00:01常なる日々

2013年02月09日

『遠い夏のゴッホ』

松山ケンイチ初舞台公演「遠い夏のゴッホ」を観に赤坂アクトシアター。

西田シャトナーが松ケンのために書き下ろしたという今作。

というモチーフのせいなのか、松ケンなのにいまだTVスポット打ちまくりだし、割安のリピーター券まで発売されてたりと、興行的には厳しい状況のようです。
しかし舞台そのものは最後まで眠ることなく(重要)、きちんとおもしろく観てしまいました。

松ケンが「冬を越すセミ」というありえない設定を、非常に楽しそうに演じていたのが収穫でしょうか。清盛大河のくすぐりネタもノリノリだったし。
席が前から4列目中央だったというのもあって、くるくる変わる表情も間近で堪能できました。
昨今いろいろつっこまれどころの多い役者さんですが、そういう雑音も芸の肥やしにして、これから舞台でもいろんな役に挑戦してほしいと思うのです。

個人的な今回の一押しは同じセミの恋人ベアトリーチェを演じた美波。
かわいく可憐、存在感があってすばらしい。


あとハチ役の小松利昌、クワガタの石川禅。
最近予習復習しておかないと、舞台上の顔と名前が一致しないため、メモメモ。


さて、セミならぬ「虫」になった話といえばカフカ作「変身」。
「文学男子ーBUNDAN」でも作品を取り上げております。
原作中では明言していない「どんな“虫”に変身したか」の考察も漫画で描いてます。
どうか御見知りおきを。
  

Posted by いのうえさきこ at 23:59常なる日々

2013年01月18日

『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』

新感線RX『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』観劇のため、東急シアターオーヴ。

“五右衛門ロックシリーズ”第3弾にして完結編。
第1弾『五右衛門ロック』を今はなき新宿コマ劇場で観て大興奮。
第2弾『薔薇とサムライ』では天海祐希の、まさかのオスカル風コスに心を射抜かれ。
満を持しての第3弾。
もうそりゃテッパンでバカバカしく華やかな、お約束の楽しい時間でございました。

今回は特に三浦春馬に惚れました。


顔立ちが正当派の美形なうえ、立ち姿がすらりと美しく、殺陣もダンスもキレッキレ。
歌がうまいことはCMで知ってはいたものの、改めて聴く生歌ののびやかさと声量にくぎづけでした。

歌は若干素直すぎる気がしたので、もうちょっと個性がほしいなあ、とか、ちらりと感じたものの、まあこれは彼が旨すぎるが故のぜいたくな感想です。
まだまだのびしろもたっぷりありそうですし。
今後映像でも、さわやか苦悩イケメンだけじゃなく、もうちょいアクの強い役を観てみたいと思うわけです。

私の心のイケメン枠・古田新太シートをおびやかす若手がまた1人。

世のおばちゃんが元気な理由がわかりつつある、今日この頃です。


  

Posted by いのうえさきこ at 23:59常なる日々

2013年01月16日

おめでたい第4弾

誰も期待してないですが、まだ続くおめでたいシリーズ。

ハブを食べてきました。

にょろにょろしたものが入っています。

…えーっと。
干支だから?

私の人生初めての蛇食体験は、「ヤングチャンピオン」(秋田書店)連載中の「倒れるときは前のめり。」でご確認ください。  

Posted by いのうえさきこ at 23:59常なる日々

2013年01月14日

おめでたい第3弾

爆弾低気圧で初雪が大雪な本日の東京。

「泣くな、はらちゃん」(日本テレビ系列 1月19日夜9時スタート)の会見取材に行ってまいりました。
「成人の日」会見ということで、新成人も数十人招待されていたのですが、その応募条件というのが

*長瀬智也演じる「はらちゃん」と同じ服装で来られる方

「はらちゃん」の服装はざっくりこんな感じ。


午前中、成人式に出席し、この会見に来る途中の車中で振り袖から着替えたという猛者もいて、正真正銘二十歳のエネルギーをびしびし感じました。

私が二十歳のときは日本もまだ景気が良かったというのに、将来の展望も、スキルも、資格も、学歴も、そしてもちろん就職先もないという状態で、何も考えずのん気に振り袖着てへらへら成人式に出ておりました。
こんな大人から、こんな厳しい時代に生きる新成人にかけられる言葉などありません。
が、「まだ何者でもない」ということは「これから何にでもなれる可能性」があるということ。
信じて進んで苦しんで悩んだとき

どちらにしようか 迷ったら
どっちがROCKだ?
コレで決めるゼ!
(怒髪天/「ロクでナシ」)


という方向性で行くのも手です。
私はいままでこの方針で、わりと後悔はないです。

ご成人、おめでとうございます。

会見の様子は「TVぴあ」(隔週水曜発売)の「TVの細道」にて、チェックしてあげてください。

  

Posted by いのうえさきこ at 18:07常なる日々

2013年01月13日

おめでたい第2弾

年初の目標のひとつは、BSNHKでアンコール放送している連続TV小説「おしん」の全話チェックです。

せっかく年初めなのでさらにおめでたい画像を。

薄いおせんべいでできた紅白の、その名も「久寿玉」。
落雁諸江屋の迎春菓子です。
漫画家のS先生からいただいた超プリティーなお年賀なのです。

これを

と開けると

柴舟と舞鶴、金平糖、おはじき飴、紅白梅型の小粒の落雁。

左上の白いおせんべいが「柴舟」。
生姜が利いた甘いおせんべいで、金沢の銘菓。
実家の滋賀にいた頃はよく食べてましたが、東京ではあまり見かけないかも。
右下の「舞鶴」は、やはり生姜砂糖を薄いさくさくのもち種せんべいで包んだもの。
シュワッとした口溶けで、くせになる食感です。

現物はとうに消滅しましたが。


酒だけじゃなく、ときどきこういうカワイイものを体内に入れておくと、アンチエイジングにも効果がありそうです。
  

Posted by いのうえさきこ at 14:11常なる日々