2018年06月22日

おいしいじゃんかスネジャンカ

きょうは湿度の高いやーな感じの暑さでしたが、
こんなときに食べたいのがブルガリア料理「スネジャンカ」。

かつてクーリエジャポンで連載していた『セカオカ』の取材で、ブルガリアンダイニング「ソフィア」(現在「トロヤン」という名に変わって銀座に移転)の方に教えてもらった「スネジャンカ」の作り方です。



レシピはほんとにたったのこれだけ。
きゅうりは細かいさいの目切り、塩とかオリーブオイルの量は自分のお好みで。
ディルはあるほうが風味が際立ちますが、私はほぼ使ってません。
ヨーグルトに塩とオリーブオイル!?と最初こそ思いましたが、これがもう意外なほどにさわやかでおいしい。
食欲の落ちる蒸し暑い日本の夏にぴったりだと思います。

ちなみにヨーグルトといえば「明治ブルガリアヨーグルト」。
ブルガリア人の魂でもあるヨーグルトを一企業の商品名に使うなんてと、当初ブルガリア側からストップがかかったらしいですが、最新の生産設備、品質管理、そして何より味のよさ、明治のプレーンヨーグルトにかける熱い思いを訴え続け、結果、このブルガリアの名前を冠することができた、という経緯があるそうです。

明治ブルガリアヨーグルトが今に生きるロングラン商品であると同時に
幕末から明治を生き抜いた西郷隆盛が今も人気者であることにかわりはありもはん。

というわけで本日も強引に宣伝です。
よろしくお願いします。

『圧縮!西郷どん』(集英社文庫)


『いのうえさきこのだじゃれ手帖』(集英社コバルト文庫)

  

Posted by いのうえさきこ at 23:14お仕事

2018年06月21日

僥倖

タイトルの「僥倖」。
「思いがけない幸せ」といったかんじの意味ですが、深谷かほる先生に紹介してもらった経緯で、ほそぼそと書き連ねてきたこのブログにお越し下さる方もおかげさまで(ちょっとだけ)増え、まさに僥倖にあずかってます。

かといって書くことはとくに変わらないのですが、
せっかくなので、このよろこびを表現しただじゃれを置いておきますね。



これからもよろしくお願いします。

『いのうえさきこのだじゃれ手帖』(集英社コバルト文庫)


『圧縮!西郷どん』(集英社文庫)
  

Posted by いのうえさきこ at 23:46お仕事

2018年06月20日

『圧縮!西郷どん』

『圧縮!西郷どん』(集英社文庫 税込540円)
6月21日発売です。

誰からも愛された西郷隆盛の人生を、漫画でぎゅぎゅっと文庫一冊に閉じ込めました。


コンパクトながら
「愛らしい西郷さん、
かっこいい西郷さん、
決めるときは決める西郷さん、
たまには人間くさくてかっこわるいんだけど
憎めきれない西郷さん」
の全部入りです。



西郷という男の目を通した幕末から明治の激動の日本も、漫画でするりとわかってしまう。


こちらは「圧縮ぶとん」

こちらが『圧縮!西郷どん』


こちらの
版元サイトからもオンライン書店e-honや楽天、紀伊国屋書店等の各ネット書店に飛べます↓
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-745753-7&mode=1

読んでやって下さい〜。  

Posted by いのうえさきこ at 23:59お仕事

2018年06月12日

『圧縮!西郷どん』

『圧縮!西郷どん』と書いて「ぎゅぎゅっと!せごどん」と読ませてます。
見本が上がってきました。


『圧縮!西郷どん』(集英社文庫 500円+税)

わかりやすくておもしろい。
西郷どんわかれば幕末わかる。
自分がほめずに誰ほめる。
なんとワンコイン+税金40円。

書店では月末ぐらいに集英社文庫の棚に並びます。
よろしくお願いします!

ネットでは現在予約受付中です↓
Amazonこちら。
楽天ブックスこちら。
紀伊国屋書店こちら。

  

Posted by いのうえさきこ at 23:59お仕事

2018年06月04日

『6月4日月曜日』

『6月4日月曜日』(里中満智子)

打ち合わせ帰りにネットを見ていたら、昔定期購読していた漫画雑誌の付録についていた『6月4日月曜日』(里中満智子)という漫画のタイトルを見つけ、電車の中でひとり声を出しそうになってしまいました。

しかし当時はなんとも思ってなかったけど


白血病で余命1年の小学6年生の女の子が、一日一日を大切に生きていこうと決意する。
という、私が説明すると情緒のかけらもないお話になってしまうのですが、里中満智子先生の描かれる小学生女子が美しくて、精神的なおとなっぽさにもくらくらします。

さておき本日6月4日月曜日、(まったく悔いがないといえば嘘になりますが)無事生き抜きました。

  

Posted by いのうえさきこ at 23:59

2018年05月28日

岳飛伝

『圧縮!西郷どん』が校了し、いまの私は完全に『岳飛伝』(北方謙三著 集英社)の世界にどっぷりです。



北方版『水滸伝』を読み始めたときも、
「私が中国人の名前を108人とか覚えられるわけないし」
とか思っていましたが、登場人物のキャラがたってると、これがもうびっくりするぐらいすいすい読めてしまう上にぐいぐい引き込まれてしまうのだから北方先生の頭の中っていうのは一体全体どういう仕組みになっているんだか、ひきかえ同じ人間であるはずの私の頭はどうして新しいことを覚えると別の大事なことがトコロテン的に押し出されてしまうのか。

などとつらつら考えながら、何度も何度もページをくってます。
ちなみにこれもお仕事です。
『大水滸伝』シリーズの熱いファンの方々を思うとプレッシャーはんぱないですが、自分自身も読者の端くれとして、がんばります。
  

Posted by いのうえさきこ at 23:59お仕事

2018年05月22日

ああせい校正

監修の先生と担当編集さんと校正さんには、
ただもう感謝しかありもはん!




  

Posted by いのうえさきこ at 23:55お仕事

2018年04月24日

かわいそうなだじゃれ



ときには悲しい日もあるものですが、
あえてくだらないだじゃれを置いておきます。

人生(も手帖も)いつからでも始められる。

『いのうえさきこのだじゃれ手帖』(コバルト文庫)


まだまだしつこく発売中です。

  

Posted by いのうえさきこ at 22:46

2018年04月23日

世界はダジャレでできている

年金生活。
ではなく
粘菌生活。



それがこれ。
『粘菌生活のススメ』(新井文彦著 川上新一監修 誠文堂新光社)



私のような菌類ビギナーにもわかる粘菌入門本です。

この毒々しく美しいものが、植物でも動物でも菌類でもない不思議な生物・粘菌!


「美しくて、かわいくて、不思議で、ちょっと気持ち悪くて、だけどものすごく魅力的な生きもの」(まえがきより引用)である粘菌の写真と愛で方がたっぷりで、



と静かに興奮しながらページを繰っています。

老後に不安はいっぱいですが、粘菌生活は安泰に送れそうです。

  

Posted by いのうえさきこ at 23:01美しきものたち

2018年04月08日

ぎゅぎゅっとざっくり最終回

『ぎゅぎゅっと圧縮!西郷どん』最終回更新してます。



絶大なカリスマ性を誇り、人気も絶大ながら、いらんこと言いだったりもなげやりだったり、意外と迷走していたその人生。
最後にきてなんかもうやけくそとしか思えない行動をとったりする、ちょっと人まかせなところにもシンパシーを感じます。
人間くささあふれる西郷さん、ぜひ読んでやってください。

そして今夏にはなんと文庫化 決定!

幕末人物メモと小ネタ16ページもぎゅぎゅっと追加。これさえ読めば西郷さんがざっくりわかる一冊になっているはず。
発売日が決まったらまたお知らせします。
よろしくお願いします。

  

Posted by いのうえさきこ at 13:11お仕事

2018年04月04日

ノグソフィア

少し前の日記に「ウシグソヒトヨタケ」について書きましたが、その流れでキノコ関連に興味が出て来て、今回ちょこちょこ書籍や図鑑を購入し読んでます。
その中で衝撃を受けた一冊がこれ。



くう・ねる・のぐそ
自然に「愛」のお返しを(糞土師・伊沢正名著 ヤマケイ文庫)


著者である糞土師・伊沢正名氏はキノコや変形菌の写真家として著名な方なのですが、その別名はなんと「野糞先生」。

「野糞」を生涯のテーマとし、
自ら「野糞」を実践して生きている人なのです。

伊沢氏が野糞を始めたのが24歳のとき。
40歳には独自の「伊沢流インド式野糞法」を確立させ、その後トイレを使わず1000日続けて野糞をする千日行を成就させます。
さらなる鍛錬を積んだ現在では、イレギュラーな場合をのぞき、ほぼ100%近い野糞率を誇っているらしい。

どうして、伊沢氏がアウトドアでお尻を出す行為にいたったか。
一言で言うと「無駄」だから。

腐食連鎖では、ウンコや死骸、そして枯れ木や落ち葉を食べる動物がその一部を担うが、最終的には菌類(カビやキノコ)とバクテリアがそれらをすべて食べ(腐らせ=分解し)つくし、無機養分に戻して土や水に還す。枯れ木や落ち葉、動物の死骸や糞などの有機物は、キノコなどの菌類が分解して無機物へ還元し、最終的に土へと戻していき、さらにそこから生まれたそこからまた、植物によって上りの連鎖が始まり、永遠の命の循環が成立する。このように、ウンコは残りカスではなく、下りの食物連鎖の出発点に立つ、大切な命の源なのだ。
(糞土研究会より引用)


けれど人間はその大切な「ウンコ」を大量の水を使い、大量の紙を消費し、膨大な費用をかけて処理している。
人間が自然にお返しできるものはウンコだけなのに。

つまり

野糞こそは人間がなし得るもっとも崇高な行為ではないか

と伊沢氏は考えたのだ。
伊達や酔狂ではなく、大真面目な自然保護の観点からの野糞ライフなのです。

病気を介在するのではないか?というもっともな疑問もあるのだけど、作法にのっとって処理をすれば汚くはないのだと、そのスマートなスタイルについてもイラスト入りで詳細に書かれています。

なんの価値もない対象に「クソが」(失礼)と悪態をつく人間がいるけれど、とんでもない認識不足だと言わざるを得ませんね。

さらにさらに本書後半には、ウンコが土に還るまでの過程を記録するという、価値はあるんだろうけど、実際には誰もやらない(やりたくない)調査野糞報告があります。
…いやいや、もうこれ以上は本読んで下さい。
ウンコ以上に価値のある一冊だと思います。

で、その糞土師・伊沢先生のwebサイトがこちら。

糞土研究会 ノグソフィア

「野糞」と、一見遠く離れた概念のように見える「ソフィア(叡智)」との合成語。
伊沢氏の提唱する糞土による生命の循環と哲学が すべてこの一語に集約されたすばらしい言葉ではないですか。

誕生→成長→死→腐って土に還る→誕生・・・この循環こそ生命が永遠に続く自然界の基本であり、それを守ることが自然保護の真髄だった。
(糞土研究会より引用)


※以上緑の斜体部分はすべて「糞土研究会ノグソフィア」のサイトから引用させていただきました。

そして伊沢氏の素敵なところは、自然保護という気高い理由もさることながら、野糞をすることで心身の開放感を感じているという点(大事)。

…ま、感激したからといって私が野糞をするかどうかはまったくの別問題なのですが。

本書では野山で手に入りやすい、ふきとりやすく肌触り最高の葉っぱ等についても図版で解説されています。
この本を読んでしまった私は、この夏ひまわりを見たらソフィアローレンの映画だけでなく、「これがお尻のふきごこち最高のひまわりの葉っぱかあ!」という別ベクトルに思いをはせることができるはず。
世界が広がったのか、映画の美しくも悲しいイメージが相殺されてしまうのか、自分でもちょっとよくわかんないのですが、還元のサイクルにちょっと参加できたような、そんな気がしているのは間違いないのです。

  

Posted by いのうえさきこ at 23:57

2018年03月26日

人類は菌類

『ヤバい生きもの』(小野寺佑紀著 集英社みらい文庫)の仕事で
ウシグソヒトヨタケを描いたのですが。

こんなん。

その名の通り牛の糞に生える糞生菌と呼ばれるキノコです。
彼らの人生はウンチから始まりウンチで終わる。
キノコから飛んだ胞子が風にのって草にひっつき、さらにその草を牛が食べ、胃や腸で刺激されることによって芽が出やすくなった胞子が糞と共に外に出た後、この糞生菌がにょきにょき生えてくるというしくみ。
ときにはひとつの糞から何種類ものキノコが生えてくることもあるとか。

菌類がいなければ、多くのうんちはうんちのまま、森の朽ち木や落ち葉もそのまんまになってたまる一方だ。
これらが分解されて、豊かな土地になっているのは、きのこたち、菌類のおかげなんだ。

(『ヤバい生きもの』より)

毎日食べて消化して糞を出し、出たあとは自然に還り肥料となり、またそこから栄養をいただく。
キノコすごいなあ〜という気持ちが高まり、こんな財布を買ってしまいました。


めっちゃかわいい。

今のところ出て行く一方のキノコ財布ですが、
いつかまたここに帰ってきてくれることだけは間違いないのです。
  

Posted by いのうえさきこ at 23:34

2018年02月13日

読んだ人から最強で最高の2018に

なんだかんだ言っても、トップアスリートたちの姿はキラキラと美しいものですな。
日本選手がメダルをとるとやっぱり嬉しいし。
表彰台をのがして涙にくれている姿もせつないが、チームメイトや周囲のサポートへの気遣いを見せる若い人たちにも、ただただ賞賛しかない。
なんかもうお腹いっぱいおいしいもの食べさせてあげたくなる感じ。


…でまあ、こんな流れで書くようなことでもないのですが、お仕事告知です。

2月23日(金)集英社みらい文庫から発売の新刊にイラスト描きました。
『ヤバい生きもの』(集英社みらい文庫 691円)




ほ乳類から植物から虫からなにから、
「きみヤバいっすよ!」(いい意味で)と言いたくなる生きものから
「みんな生きているから友だちなんだ」とは言いたくない生きものたち36種を、月刊科学雑誌「ニュートン」の元記者という経歴の著者・小野寺佑紀氏がみっちり解説されてます。
ちなみに、描いてて一番ぞわぞわしたのが「ウオノエ」という生きものです(画像検索される際は覚悟の上で)。
しかしこのウオノエですらゆるキャラが存在していたりして、虫愛づる姫君のテリトリーと価値観の広さに改めて自分の小ささを感じましたね。

発売に先立ち、現在発売中の「最強ジャンプ」に告知漫画も描きました。

こういう表紙。


こんなかんじ。


集英社みらい文庫のサイトで中身も読めます。

なんにせよ、これで私も晴れて「ジャンプ」デビュー!



遅まきながら今年もよろしくお願いします。  

Posted by いのうえさきこ at 00:34

2017年10月25日

『いのうえさきこのだじゃれ手帖』

メドックマラソンの記事からすさまじく日がたってしまいました。
当初の目標通りすべての給ワイン所でワインを飲み、無事完走を果たしました。
語りたいことは山ほどあるのですが、とりあえず一言だけ。

酒を飲んで走ってはいけない。

いまの私に言えることはこれだけです。
事の顛末は、またブログにでも。あ、ルポ漫画も描きます。
よろしくお願いします。

さて、暑くなったり寒くなったり台風が去ったと思ったらまた台風が来たり。
なんだかんだともう10月も末ですが、皆さん来年の手帳はもうお買い求めでしょうか。
世の中には名作手帖があまたありますが、そのどれにも属さず、それどころか恐ろしいほどに役立たず、ライフハックとは無縁の手帳ができました。
というか作ってしまいました。

その名も

『いのうえさきこのだじゃれ手帖』
(集英社コバルト文庫 定価500円+税)



刷り立てほやほや。

昨年一年間、webコバルトで日替わりで掲載していた「ひめくりさきこ」を一冊にまとめたものです。

その特徴は


忙しい毎日をいのうえさきこのダジャレが癒してくれます。
自分の考えたダジャレが書き込めるウイークリーとマンスリー手帖。
当たり前ですが日々の予定も書き込めます。
コンパクトで持ち運びに便利な文庫サイズ。
なので機会があればいつでもマイダジャレを他人に披露できます。


あなたのクオリティ・オブ・ライフを支える「いのうえさきこのだじゃれ手帳」。
書き下ろしだじゃれも若干入っております。


ちなみに日付を自分で書き込む方式なので、使いたい年から使い始められますが、ちょっとびっくりするほど刷っちゃってるので、紙資源を無駄にしないためにも、無駄に倉庫の幅とらないためにも、いま、このタイミングでお買い上げいただくことをおすすめします。誠に勝手なお願いですが、エコにご協力いただければ。
シャレのわかるお子様に、お年玉と共にそっと手渡すのもいいかもしれません(あくまで「お年玉と共に」がポイントです)。

ご購入いただければ、私も正月の餅が買えます。


最後に、これだけはどうしても言いたいのでひっそりというか大きな級数で書いてしまいますが。
この手帖、手帖という体はとっておりますが「コバルト文庫11月の新刊」から出ております。

「コバルト文庫」といえば、その波瀾万丈のストーリー、華やかで美しい挿絵と魅力的なキャラクターが乙女の心を持つすべての人々の魂をわしづかみにしてきた、日本が誇る最古で最高のゆるぎなき少女小説レーベル。
氷室冴子先生なんて、どれだけ私の血となり肉となっていることか。

そのコバルト文庫のラインナップに、この、私の、いのうえさきこの著書が、長尾彩子先生や、我鳥彩子先生といった超人気作家の著書にうっかり混じって発刊されてしまうのです。



いやほんと、生きてるだけでいいことってあるもんですね。
ここを読んでくださってるみなさんも、私と一緒に楽しく長生きしましょう。

11月10日発売。ただいま絶賛予約中。
『いのうえさきこのだじゃれ手帖』

どうぞよろしくお願いします。  

Posted by いのうえさきこ at 19:30

2017年05月26日

『会社で恥をかかないための言いまちがい正誤ブック』

奥付以外のほぼほぼ全ページに漫画とネタカットを描きました。



『会社で恥をかかないための言いまちがい正誤ブック』
著者/盛田 栄一 漫画/いのうえさきこ 発売/KADOKAWA
(全176ページ 税込1296円)

今気づきましたがAmazonの書影とは帯デザインが変わってますね。
正しくは下のデザインです↓




間違いやすい言い回しを○×でクリアに解決。
パラパラ見ても、前から通しで読んでも楽しめる作りになっております。



漫画のほうは主人公「誤代くん」が勤める「正誤社」営業部の人々と、それをとりまく周囲の人間関係等々、実用書ではありますが、言葉を通した人と人とのつながりを感じ取れる流れになっていたりもします。



盛田さんの文章部分も言葉本来の由来を解説しつつ、くすりと笑えるひねりが入って読みやすく頭に入りやすい。



ゲラに赤字を入れながら
…そうだったのか!
と何度か思ってしまったことは、ここだけの話です。

ぜひぜひ読んでやってください。  

Posted by いのうえさきこ at 07:39

2016年01月28日

さよなら『TVぴあ』

『TVぴあ』最終号、絶賛発売中です。



創刊から28年。
私が関西版で初めて仕事をさせてもらってから数えても、実に20年近く。
寂しい、なんて言葉ではとうてい言い表せないほど数々の思い出を作ってもらった雑誌でした。

かつてTVがパワフルだった時代。
雑多で下世話で妙にエロくて、それゆえおっそろしく魅力的でキラキラしていた時代に、TV誌という紙の媒体でがっつり仕事としてかかわらせてもらえてたことは本当に幸せでした。
今後紙の雑誌もTVも、主流の座からは退いていくのでしょうが、過去を振り返って懐かしむだけの老人にもなりたくありません。
私の「紙雑誌」好きや「紙本」愛やTVラバースタンスはこれからも熱く継続していきます。

でも、ここがひとまずの区切りです。

そんなわけで今号の、そして最後の『TVぴあ』ボツネタを↓
(あ、最終号にはちゃんとしたほうのネタが掲載されてますよ)



追記

『TVぴあ』休刊号の肝心の中身について書き忘れてました!
28年間のプレイバックとして記事やグラビアや表紙をピックアップした構成で、TVやエンタメの潮流を一望できる保存版としてかなりおすすめ。
嵐やSMAP関連は単独特集にもなってますよ。
  

Posted by いのうえさきこ at 18:15お仕事

2015年12月22日

重い思いの未来 

黒猫のお兄さんから「重いですよ」と言われて手渡された荷物が

本当に重かった。

中身はこれ。
『世界の動物遺産 世界編/日本編』(集英社)



この高さの入る本棚スペースがなかったので、リビングの腰棚に置いてみた。
ちょっとした隙間家具のようなボリューム。


実はこれ、ちょっとだけ仕事をした雑誌のパーティーでの抽選会で当たった賞品なのです。
集英社創業90周年企画というだけあって、隅々まで力とプライドのこもった超豪華本。
いやーありがとうございますありがとうございます。
これが当たったとき永世担当さん(と私が勝手に思っている今はとても偉い人)から
「まったく貢献してない人に当たってしまったわあ♡」
と本人に向かってさわやかに微笑まれたことなんて、とうに忘れましたよええ。

だってもうこれ、端から端まですばらしい写真集なのですよ。


ボックスに収められた重厚感あるクロス装丁。


美しすぎる「世界編」の見返し。


ストイックなたたずまいを感じる「日本編」。


ヒロオビフィジーイグアナ。鼻の周りの黄色いウロコがポイント。


コモドオオトカゲの皮膚感かっこ良すぎる。


ガラパゴスゾウガメの面構えはんぱない。

ついつい趣味のは虫類ばかり出しちゃってますが、もちろんほ乳類も鳥類も魚類もみっしり掲載されてます。


日本編は世界編に比べて派手さはないものの
しんと静かな迫力と色彩がたまらんです。

…ナショナルジオグラフィック級の写真家が撮った写真を自分のカメラで撮るというむなしい行為はこのへんにして。

世界中の絶滅危惧種のキメ写真と詳細データがみっしりつまった、圧巻のB4版全798ページ。
そりゃ重くもなるわな。

けれど、この重さは、カウントダウンが始まっている動物たちの存在の重さであり、私たち人類にとって未来の地球への責任の重さ。

扱いにはとんでもなく難儀するし、不便なことだらけだけれど、これはもう絶対、紙でなければいけなかった写真集。
などと思いをはせている年末なのです。  

Posted by いのうえさきこ at 17:25

2014年05月29日

ゴールのビール

先週日曜に「スポニチ山中湖ロードレース」のハーフを走ってきました。
空気がおいしくて、富士山がすばらしくて、心身ともに



と実感できるランイベントだったのですが。

4日後の現在。

体脂肪→現状維持。
内臓脂肪→現状維持。
体重→2キロ増。
ふくらはぎ→ごんぶと化。

絵にするとこんな感じ。



ふくらはぎごんぶと化は、たぶん走り方に問題があるんだな。

しかしながら曲がりなりにも21キロを走り終えた、今現在の私の自己肯定感はハンパなく。

体重が増えたのは筋肉量が増えたせい!
ゴール後に摂取した地ビール3杯と無料配布の豚汁と屋台のベーコン串とウインナ串と甲州牛串と富士宮やきそばは無関係!!
と前向きメンタルはMAX継続中でございます。

さて、今年、めでたく完走したものもう一本。

第2巻、できました。


『私のご飯がまずいのはお前が隣にいるからだ2』


グルメうんちくを垂れ流す輩に毒づきまくる、かわいい24歳女子が主人公です。
あいかわらずとってもかわいいこのカバー。
2巻はグリーンを基調にした、さわやか初夏仕様です。
メニューは串カツ、BBQ、ナポリタン、ピザ、おでん、ショートケーキ、バインミー、卵かけ御飯、山菜天ぷら等々にダジャレエッセンスを大量に。
私の大好きなものばかり描いてしまってどうもすみません。
描いてる間中苦しみましたが、大好きなお仕事でございました。

マラソンゴール後に飲むビールと、この仕事とどっちが好きかと言われたら、



…このお仕事を選ぶでしょう。

読んでいただければ嬉しいです。

そして。
実際、この連載もフルマラソンとはいかず、私のなかではいわゆるハーフでゴールを切ってしまったのですが。

描くべき美味しいネタはきっとまだまだあるはず。
次こそ漫画の42.195キロを完走したい。
と、今缶ビール飲みながら誓っています。

  

Posted by いのうえさきこ at 18:51

2014年05月12日

『おしまいのデート』と、まだ試合終了していない『文学男子-BUNDAN』

『おしまいのデート』(著/瀬尾まいこ 集英社文庫440円+税)



ひとさまの書いた本を取り上げることはめったにないのですが、本日はこの本を。

紹介しない理由は主として、だいたいの本や漫画を読むと

という感想が多すぎるためなんですがね。

瀬尾まいこさん、大好きな作家さんです。
『卵の緒』『幸福な食卓』等々、名作ぞろい。
『図書館の神様』も好きだったなあ。
出てくる食べ物が、いちいちおいしそうなところもいいです。

淡々とした筆致で描かれたさりげない日常風景が、するりと心に滑り込む作風が

と思うのです。

話はそれますが私は女優の泉ピン子さんと、年は違えど同じ誕生日。
会話のつかみでそのことを言うと、人はたいがい

私はどうやらそういうキャラのようです。

なのでなおさら瀬尾さんの書く「さりげない」作風に、憧れがあるわけです。

で、今回文庫化されたこの作品集、さまざまな「デート」にまつわる日常が取り上げられているのですが。
たとえば表題作の「おしまいのデート」
どこかとぼけたじいちゃんと中2の孫娘の、淡々とした、でもなんだか二人ともかっこいい最後のデート。
このおじいちゃんの台詞がいちいちすばらしい。

いろいろあってこうして定期的に会うのも最後の日、じいちゃんは「またな」と孫の彗子に声をかける。
「またな?」
いぶかしむ彗子にじいちゃんは言う。

「生きてればどんなことにも次がある」

寂しさも、執着してしまう気持ちも、つらい想いも、この言葉さえ知ってれば大丈夫。
次に行こう。
そうすればまた次が来る。
そう思わせてくれる物語でした。

でまあこのようにどの作品も楽しく読み進めていくと。

やや?


ややや?

この構図はLが目立ちすぎた…

ややややや!

あいかわらずピンがあまくてすみません。

なんと『文学男子ーBUNDAN』試し読みチラシです。

集英社さん、私の本を気合いで売ってくださろうとしてます。
あまっ…いやいや。

だって瀬尾さんのような売れっ子さんの文庫本にはさまっているんだもの。
まだまだ売る気まんまんよ!



うんうん、だって面白いものこれ(誰も言わないなら自画自賛しよう運動中)

というわけで、瀬尾さんの文庫本を買うと中身が面白いだけでなく、もれなく『文学男子-BUNDAN』が3話ぶんタダで読めるミニチラシがついてます。
ちなみにこちらで試し読みもできちゃいます。

電子書籍版(マーガレットBOOKストア、Kindle等々)でも好評配信中!
改めまして、よろしくお願いします。  

Posted by いのうえさきこ at 00:05

2014年04月28日

『ちびまる子ちゃんの古典教室』

名作圧縮漫画を描きました。

『ちびまる子ちゃんの古典教室』(集英社刊 918円)


日本人ならぜひ知っておきたい、代表的古典文学6作(『』竹取物語』『枕草子』『源氏物語』『更級日記』『平家物語』『おくのほそ道』)を、圧縮漫画にして、収録していただいてます。
子ども向きのシリーズとはいえ初めて知ったことも多く、苦しみつつも改めて名作原典の面白さにふれられた、楽しいお仕事となりました。

なかでも私の一番のお気に入りは「更級日記」。

作者は菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)。
特別頭が良い訳でもなく、容姿も平凡、どこまでいってもあか抜けない地方公務員の娘さん。
なぜこんなごく普通の女性の日記がここまで有名になったかというと。

彼女がいわゆる「オタク」だったから。

この世に「物語」という、それはそれは心ときめくものがあると知ってしまってから、彼女の人生は激変します。
毎日毎日考えることは
「早く物語が読みたい!」
という、ただそのことだけ。

「早く続きが読みたい読みたい読みたい」
「都にいれば即新作チェックができるのにぃ!」
たまに殊勝に仏様にお祈りしているかと思えば
「仏様!  早く私を京に帰らせて!  私に物語を読ませて!」



ほうぼうにせがみまくり、ついに「源氏物語」をコンプリートすることになるのですが、それからは

今はこんな(もっさりした)私だけど、
そのうち夕顔(源氏物語に出てくる薄幸の美女)みたいになって、
光源氏みたいなスーパーセレブイケメンに見いだされて、
めくるめく恋をするのよ!!


お約束の妄想炸裂。

……………。



良くも悪くも十人並み。
王子様に選ばれないほうの、その他大勢のモブキャラ。
イケてる美男美女の話を、お金出して(本)読んだり(芝居やドラマ)観たりするほう。

でもそれでいい。
いやむしろそれがいい。
現実に美女が味わう波瀾万丈の人生は、どう考えても私には乗りこなせないしね。
と、悔し紛れの台詞をはくところまでがアングル。

「更級日記」を読んでいると、若いときのダサかったりしんどかったりした部分をほじくりだされて、なんともこっぱずかしい気持ちになります。
と同時に、
物語を前にした彼女のキラキラとした熱い想いがひしひしと伝わってきて。

人生は「自分の好きなもの」を、たったひとつでも見つけられれば大成功なのだ。

と、強く思わせてくれる作品でもあるのです。
菅原孝標女さん、あなたという私に出会えて本当によかった。


でまあ、それはそれとして。

発表するつもりなどみじんもなかった思春期の妄想を、死後千年以上(そしてたぶんこれから)も世間にさらされるようになるなんて!
という部分には、心から同情を禁じ得ません。

なんでもかんでも赤裸々にさらけ出すことが常態となった、ログばやりの昨今としても、人ごとではないと思わせてくれる名作。
小さいお子さんをお持ちの親御さんに、教養面はもとより、個人情報管理の観点からも強くおすすめしたい一冊でございます。
  

Posted by いのうえさきこ at 09:26